飯田市の北にある風越山の山麓に位置するこの家が出来たいきさつは、建主の武田さんの息子さんがある日、お住まいの家の近くの道路を車で走行中に、たまたま私が設計した近くの家(日長庵)を見つけ、一目で気に入ったのがきっかけでした。この家は急な斜面に建っていて白と黒の外壁。それに敷地の南を東西に走る道路からは見上げる方向になるのでよく目立ちます。息子さんは、幸いにもたまたま家におられた、この家のご主人の小島さんに会って家の中を見るうちに心が決まり、家族を説得して賛同を得、まもなく計画が始まったのでした。武田さんの敷地に以前からあった家は築30年を経過し、平屋建てでしたが、息子さん夫婦が近くの公団住まいから、2世代(2所帯)住宅を望み、同じ屋根の下に住まうことになりました。建主の武田さんのご家族はご両親と息子さんの和也さん夫婦、それに10才の男の子と8才の女の子、それから息子さんの妹さんの7人。
1階はご両親と妹さんのスペース、2階は息子さん夫婦の居住空間です。2階の吹抜けの手摺りは白く塗り回し、この回りを子供達が跳び回れるようにと考え、たとえ汚れてもまた白くできるし、そうした繰り返しが家の年輪になっていけば、身体の成長とともに心の歴史をも刻むことができるのではないかと思っています。この家では2つあるベランダ、1階勝手口にある足洗い場などが特徴で、やや勾配の急な全面道路(家の東側)からのコンクリート土間のアプローチには玉石を埋め込み、排水の溝を設けて道路からの雨水が家に向かわないよう配慮しました。
| 建設地 | 長野県伊那市 |
| 家族 | 夫婦 |
| 型式 | 専用住宅 |
| 1階床面積 | 110.86㎡(33.59坪) |
| 2階床面積 | 89.98㎡(27坪) |
| 延床面積 | 157.93㎡(47.86坪) |
| 建築面積) | 154.91㎡(46.96坪) |
| 工期 | 1997年9月~1998年6月 |
| 構造 | 木造 |
