信州の建築家・ノート

地震で崩壊した東名高速道路をテレビで見たが、
自然災害の前にこれほどもろいものかと驚いた。

公団では13日までに復旧する、というニュースが流れて
いるが、こんな状態で間に合うのだろうか。

日本の大動脈の不通がお盆と重なってしまう訳だが、こう
いうことがもしや再び起こりうるんではないだろうか・・・・


私の小説より~

頑張れ!セルフビルダーより抜粋

 開放感でふっと胸をなでおろしてみると、なにやら再びモリモリ元気が湧いてくるのを感じた。
 そして、「なあに、何でもやってみることさ、そうすればどうにかなるモンだ、自信を持ってくじけず突き進む・・・これが俺のライフワークだ・・・」と身震いしたのである。

 建築ルールはたしかに面倒で素人には手に負えない。
例えば、床面積を増やした分が建ぺい率オーバーになり、挙げ句に、縮小を余儀なくされることさえある。
 また、勝手に作って営業許可が下りないんでは、建物は出来たが使えず、路頭に迷うことになる。

私は、日頃、ふらふらと都内を歩き回ることが好きなので、あの頃は、単なる興味半分で、ちょくちょく熊田の建築現場を覗いたものだ。
 
 私が訪れると、熊田は、いつも騒々しい重機の操作レバーの手を休めて、よく来たな、と言わんばかりに、嬉しそうに頬をゆるめ、運転席からそそくさと、手袋を外しながら降りてきたと記憶する。

 そして、そこいら辺の世間話をしたり、これから弟子に手伝ってもらってこういう風にやるんだ、というような建物のことや、他に関わっている事業の豊富について、こまごまと語ってくれた。
 
 そんな話に互いに興じながら、私の頭の中は、マイペースでやっているのはいいが、周りの住民達ともめ事がなければいいんだが・・・という位のことを考えていたと思う。

 そんな日の夜、私は奇妙な夢を見た。それは、JR山手線の駅近くの工事現場のようで、熊田に似た男が操作していた重機が、突然あらぬ方向に暴走してしまい、彼の意図とは裏腹に、間違って隣の他人の家の屋根を、すっかりぶっ壊してしまったという夢だった。

 私は、その男が熊田であるとすぐ分かった。だが、彼のトレードマークのいつもの自信と押し出しの強さはどこへやらで、まるでダリのくねった時計のようにへたり込んでいた。

つづく・・・・

 

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